ゆるキャラ「コーヴィッドくん」の力で新型コロナウイルス感染拡大を防げ!
THAILAND HYPERLINKSより
ちょうど一年前の3月6日,タイ保健省による新型コロナウイルス対策のイベントが開催され,新型コロナウイルスのゆるキャラが登場しました.
一年前の新型コロナの状況
2020年2月頃はまだゆるかった
2020年2月23日付けのタイ保健省からの呼びかけで「疑わしい症状が見られる場合にはマスクをつけること」程度でした.
その頃のWHOも,パンデミックの可能性に備えるよう訴える一方,まだそこまでの脅威ではないとの認識です.
2020年3月1日,タイ保健省が新型コロナによる初の死亡者を発表
タイにはチャイニーズ・ニューイヤー(春節)を祝う習慣もあり,中国との文化的にも商業的にも非常に深い関係です.
タイは実は,中国以外で感染者が見つかった初めての国でした.この時点で42人の感染者が確認されています.
タイ保健省によるイベントが開催された
そして,2020年3月6日コーヴィッドくん誕生

タイの人たちはおそるべきウイルスまでもゆるキャラにしてしまいました.
子どもたちへの啓蒙のために作られたように見えますが,基本的にタイの人たちはかわいいものが好きなので,老若男女問わずゆるキャラは目を引きつけますよね.これも正しく恐れるためのひとつの方法なのかな,と思います.
イベントはタイ王国政府総合庁舎で行われた
この「タイ王国政府総合庁舎(The Government Complex)」の中に移民局(Immigration)があるので,VISAや90日レポートのために,ボクは何度も足を運んだことがあります.バンコクに住む外国人なら一度は行ったことがあるのではないでしょうか.
この総合庁舎の中は広大なホールになっていて,最初に来たときにはその大きさに圧倒されました.
このホールではいろんなイベントが開催されていますよ.
イベントではマスクやアルコールジェルの作り方をレクチャ

保健省の人たちによって,布製マスクの作り方やアルコールジェルの作り方,また清潔を保つことや正しい手の洗い方もレクチャしました.
タイ保健省はあらゆるメディアを駆使して活動している
タイ保健省はウェブサイトで,FaceBookやInstagram,TwitterやTikTok,YouTubeなど様々なソーシャルメディアも使って活動しています.政府機関でTikTokを使ってもOKなところがタイだなぁとも感じますね.
同日YouTubeで公開されたBTS Fighting Dance COVID-19が話題に
タイの鉄道職員達が歌って踊る!

タイらしいポップな曲に合わせて,BTS の職員たちが歌って踊る動画を公開して話題になりましたよ.
BTS とは「バンコク大衆輸送システム社(Bangkok Mass Transit System Public Company Limited)」の頭文字を取っています(Wikipediaより).頭上を走る高架鉄道なのでスカイ・トレインとも呼ばれています.
歌の内容はどんなもの?
「コロナウイルスの名前は~今はCOVID-19と呼ばれているよ~」という風に始まって,
「武漢の街から始まったよ~速く感染してみんな死んじゃうよ~」「こわいよ,こわいよ~距離を取って注意してね~」と続きます.
この後は,何か受け取ったり触ったりした後は手洗いをしてね.料理は熱を掛けたもの,ご飯の取り分け用のスプーンをちゃんと使って,これを習慣づけてね.といったアドバイスがあります.
最後はみんなが集まって手をつないで踊るシーンがありますが,今この動画を作ったらもっと違ったものになるかも知れませんね.
政府系メディアでアマビエも紹介された
だるま作りで有名な高崎の工房で制作されたアマビエを紹介

2020年6月11日,タイの政府系メディア(MCOT)がYouTubeにて,だるま作りで有名な高崎市で,アマビエの製作をしている風景を紹介しました.
「幸運の人形を作る日本の職人さんが,新型コロナの蔓延を防ぐ手助けをしたいと考えています」という紹介から入ります.
「アマビエは半人半魚でマーメイドのよう.伝説では病気の流行を止めると言われています.」と続きます.
日本では「かわいい」と好評だけど,今のタイで売ってはいけない
YouTubeの職人さんがインタビューの中で「かわいいということで非常に好評を頂いている」と言っています.製作したアマビエには「明るい気持ちになって前向きになって頑張って欲しい」との職人さんの願いが込められています.
しかし現在のタイではアマビエを広めると警察に捕まる恐れがあります.というのはあれから一年経つ間に,「このお茶を飲めば新型コロナにかからない」などの様々なデマが流れたからです.
まとめると
日系メディアで紹介された「コーヴィッドくん」の登場から1年経ちました.
タイでも政府の人たちが全力をあげて,あらゆるメディアを駆使し,科学的な知見を用いてコロナ禍を乗り越えようと頑張っています.
ボクも含めてタイに住む人々ができることは,新型コロナを正しく恐れることで感染予防に努めて,日々を明るく健康に過ごしていくということですね.