ラ・フォンテーヌ「狼と仔羊」のあらすじ

ookami kohitsuji

ラ・フォンテーヌは17世紀の詩人で、フランスにおける最も重要な詩人といわれており、イソップ物語(イソップ寓話)を基にした寓話詩で知られています。

ラ・フォンテーヌの「狼と仔羊」という物語は、公正な裁きを受けることもなく強者の理屈は常に通ってしまうという政治を風刺したものになっています。

日本語では「狼と子羊」と記述している場合もあります。ここでは仔羊と表現します。

子と仔の違いについてはこちらで解説しています。

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「狼と仔羊」の寓話

仔羊がきれいな川のほとりで水を飲んでいました。

そこへ腹ペコの狼が現れて猛烈に怒り出しました。

おい、仔羊よ。オレの水を汚すとは何事か!

お前の罪はめっちゃ重いぞ!

仔羊

陛下、どうか怒らないでください。

どうぞご覧ください。ワタシが水を飲んでいる所は陛下のいらっしゃる所から20歩も下流にあります。

ですから、陛下の所のお水を汚すことはありません。

いいや、汚しているとも!

仔羊

えーっ (゚o゚;;

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そういえば去年、お前がオレの悪口を言っていたのを知っているぞ!

仔羊

ワタシは去年、まだ生まれておりません。まだお母さんのお乳をいただいている身でございます。

ふん、ならばお前の兄貴だな!

仔羊

陛下、ワタシに兄は一人もおりません。

ええい、ならばお前の身内の誰かに違いない!

まったくお前らや羊飼いやその犬らときたら悪いことばかりしやがる!

仔羊

 えーっ (゚o゚;;;;;;

オレは分かっているぞ!これには報復が必要だ!

こうして狼は仔羊を森の奥に連れ去り、そして仔羊を食べてしまいました。

※ラ・フォンテーヌ『寓話集』より

まとめると

狼は強者や権力者を、仔羊は力の弱い僕たち民衆を表していると思います。

そして強者は理屈が通らないことを言ってきて僕たち民衆を苦しめることがありますね。

国と国、国と国民、会社と下請け会社、ボスと部下のようにスケールが違っても同じような構図は普遍的にあるものと言えるでしょう。

僕たちは今は仔羊であっても、自分の身を守るため、そして身内を守るためにも仔羊は強くならなければいけませんね。

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