新型コロナ変異株の現在はどこまである?なぜギリシャ文字を使う?

variant virus omicron

新型コロナウイルスが2019年末に確認されて以来、2年が経とうとしています。

2021年11月26日、WHOがアフリカ南部で見つかった新たな変異株を「オミクロン」に改名したと発表がありました(WHOウェブサイトより)。

アルファ株、ベータ株・・・そして一番よく聞くデルタ株と、数学や物理でよく出てくるギリシャ文字を使って変異株を区別していますね。

ウイルスはどんどん変異するということは聞いたことがありますが、そういえば現在はどこまで変異しているのかな?なぜギリシャ文字なの?と思って調べてみました。

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新型コロナ変異株にも分類がある

WHOでは新しく見つかった変異株を重要性によって次のように分類しています。

VOC:Variant of Concern 懸念される変異株

VOI:Variant of Interest 注目すべき変異株

VUM: Variant Under Monitoring 監視中の変異株

Formerly monitored variant という、以前に監視された変異株

現在世界で猛威を振るっている変異株の一つのデルタ株や新たに見つかったオミクロン株はVOCに分類されます。

※WHO Tracking SARS-CoV-2 variants より

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新型コロナ変異株はなぜギリシャ文字なの?

新型コロナ変異株が発見されると、当初は最初に報告された「国名+株」で表現されていましたが、WHOが発表(2021年5月31日)したニュース「WHO announces simple, easy-to-say labels for SARS-CoV-2 Variants of Interest and Concern」でギリシャ文字のアルファベットを使って変異株にシンプルで分かりやすいラベルを割り当てた、とあります。

しばらくは「インド株」などと国名で変異株が報道されていましたが、今では国名を聞くことがなくなりましたね。

またWHOは、変異株が検出された場所で呼ぶと汚名を着せられ(stigmatising)差別されることになり、これを避けるためにWHOはギリシャ文字を使ったラベル付けを推奨する(encourage)と言っています。

ギリシャ文字について

ギリシャ文字は現代ギリシャ文字では24文字あります。英語のアルファベットは26文字なので2文字少ないですね。

新型コロナ変異株が24種類を超えるとどうなるのかな?と考えてしまいますね。

ここではギリシャ文字の一覧と、日本語での一般的な呼び方を表にしました。PCで入力する際にもこの読みを変換すると該当するギリシャ文字が出ますよ。

基本的には次の表のギリシャ文字の順番でVOC(懸念される変異株)のラベルが付けられます

greek letters
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新型コロナ変異株の現在の分類

VOC(懸念される変異株)分類

新型コロナ変異株の、特に注意が必要とされるVOC分類について表にしました。

VOC(懸念される変異株)に指定された順番になっています。

2021年12月14日現在

ここで表の中の「多数の国」というのはWHOの報告書の中で「Multiple contries」と表現されているのを訳したものです。

上の表でも分かるように、オミクロン株は5番目にVOC(懸念される変異株)として分類されました。

アルファ、ベータ、ガンマ、デルタと来て、その後のイプシロン、ゼータ、イータ・・・クシーまでをすっ飛ばしていきなりオミクロンになっていますね。

オミクロンはギリシャ文字の順番で15番目(前述の表を参照)なのですが、間の変異株はどこへ行ったのでしょうか?

これについては次の記事で明らかにしていきたいと思います。

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