先日書いた記事(新型コロナ変異株の現在はどこまである?オミクロン株が5番目なのはなぜ?)からの続きです。
前回ではギリシャ文字のニュー(nu)とクシー(xi)が飛ばされていることを書きました。
WHOのウェブサイトにはこの理由についての記事が見当たらないのですが、WHOがCNNに答えた理由として「ニュー(nu)は ‘new’ と混乱しやすく、クシー(xi)は一般的な姓であるから使用しない」というものがありました。
中国人の姓でXiと書くとシーと読みますが、このシーさんに気を遣ってクシーを飛ばしたようです。でもそれを言うならオミクロンも日本人の姓で「尾身(おみ)」さんという人がいますので、こちらにも気を遣って欲しかったですね。
何かこう、納得いかないのでクシー(Xi:シー)さんがどのくらい一般的なのかを調べてみました。
クシー(Xi)が世界でどのくらい一般的なのかを調べてみた
ある姓(surname)や名(forename)が世界で何番目に一般的であるかを調べることができるサイトにForebearsというものがあり、ここで調べてみました。
世界中の3100万もの姓から調べたい姓の世界ランキングを調べることができますよ。
Xiさんがどのくらい一般的なのかランキング
Xi(シー)という姓がどれくらい一般的なのか、このサイトによると世界で708番目に一般的な姓で、中国に最も多く分布していることが分かります(こちらから確認できます)。世界で77万人以上いるようです。
Omiさんがどのくらい一般的なのかランキング
ということで Omi(オミ)という姓がどれくらい一般的なのかも調べてみたところ、15,169番目に一般的な姓で、日本に最も多く分布していることが分かりました(結果はこちらから確認できます)。世界で3万6千人以上いるようです。
ギリシャ文字が姓の人の世界ランキングを調べてみた
XiさんやOmiさんを調べているうちに他のギリシャ文字はどうなんだ?とふと思い、ギリシャ文字全部について少し意地になって調べてみました。
※Omicronさんを姓に持つ人は0人だったので、代わりにOmiさんを入れています。ちなみに名(ファーストネーム)がOmicronさんはアメリカに18人いました。
※Forebearsでは漢字で姓を区別してなく、Xi(シー)さんは習や西など、Mu(ムー)さんは牧や木などを同じ姓としているようです。つまり違う漢字でもピンインの声調を無視して同じ名前にしています。
2021年12月19日現在

Xiさんは世界ランキング3位でした!
Omiさんはなんとかベスト8にランクインしています。
そして「ギリシャ文字を姓に持つ人世界ランキング」のベスト4までは中国が独占していますね。
1位はChiさんで、2位はMuさんとなっていますが、先日の記事にも書いたようにVOI分類の変異株でMuさんはすでに使われています!
WHOは世界ランキングがXiさんより上位、つまりXi(シー)さんより一般的な姓のMu(ムー)さんに気を遣うことはなく、なぜかXiさんには気を遣っているということが分かります。
ひとりを大切にする気持ちで、イプシロンさんやウプシロンさんにも気を遣って欲しいものですね。